何がきっかけかは忘れたけれど、10年以上前のある時期から世界一周ブログを読むようになる。

旅行好きな自分とはいえ、まさか長期でアジア一周だの世界一周だのは考えたことがなくて、ただただ「いいな」「凄いな」と興奮したのを覚えている。

同時に、ビビリの自分にはできないなぁと畏怖の念。

現実的な問題、当時学生だったけれど事情によりアルバイトができなかったのでせっかくの長期休みでも長旅になんて行けず。けれど今思い返すと、本当に借金してでも行けば良かった!

 

社会人になり。

『LIFE!』という映画を見にいった。「人生を考え直すきっかけになる」やら「旅に出たくなる」と称される映画。

以下、ちらっと映画の各シーンに触れます。

雑誌の編集者がカメラマンを追って世界中を周るという話なんだけど、もう行く先々の街並みや自然の風景がすごく心に刺さって。

野生動物の撮影のために何日も山にこもったりしているのも、いいなこんな撮影してみたい、なんて。

プロペラ飛行機に乗って、火山口の写真を撮りに飛んでいくシーンなんてめちゃくちゃ感動した。

 

けれど同時に感じる、「自分にはできないなぁ」という思い。

学生の頃に抱いたのとは少し違う感情。

「もう自分にはできない」という、手に入れられないものに対する苦しさ。

 

なんでもう自分にはできない、と思ったのだろう。

周りが会社員をやり、結婚出産していく様子をとかを見て、自分もそうしなきゃって思っていて。

それと天秤にかけてしまったんだと思う。

 

そのまま、「旅に出たい」と「普通に生きなきゃ」という思いを抱えて数年間越しに悩んでた。

 

で、ま、色々あって会社を辞めるタイミングが来て。

もちろんそのまま転職でも良かったんだけど、恋人もいないしこんなフリーな自分は今しかない! と思って海外に出てみる。

けれど、実はこの時すでに昔抱えていたほどの「旅したい」欲は薄れていて。

でも今しかない! ってことで飛び出したはいいけど、やっぱりすぐに「早くお家帰りたいな」ってなってしまって。

もともと、エネルギッシュな方ではなくのんびりするのが好きなタイプなので、ちょっと旅も色々詰め込みすぎちゃったかな、だから疲れちゃったのかな、という思いもあったけど、多分やっぱり熱意だとか気力だとか体力だとか、色々なものを失ってしまったんだなと。

 

旅は若いうちに行った方がいいというのを切実に痛感しているのでその心境を綴ってみる
よく、「旅は若いうちに行け!」と聞きますよね。 もっと言うと「学生のうちに借金してでも行け!」というのも聞いたことがあります。 個人的に、これには強烈に同意します。 夏休みとか、数ヵ月単位の休暇なんて普通にサラリーマンしていたらもうなかなか...

 

 

悶々と悩みながら働いていたあの数年間。

もっと早く決意して辞めていればなぁなんて思いながらも、過ぎたことはしょうがない。

けれど、「旅に出たい、世界を見てみたい」という思いが薄れてしまったことが、どうしようもなく寂しかった。

 

 

なんだけど!

 

最近、また世界一周した人の話をブログで読んでいて。

旅をして感じたことだとか、日本に帰ってきてからもその経験が今も自分の中に生きていることだとかを読んで、やっぱり、やっぱりいいなぁと。

その人は、「もう自分の中で旅は終わった」みたいなことを話していて。

それを読んで、

私の中にはまだ行きたいという思いがある! 私は終わってない!

という思いがふつふつと湧いてきた。

 

なので、あぁ、やっぱり行こう。って。

何年後になるかわからないけれど、その時こそ体力とか気力とか家庭はあるのかないのか? でどうなっているかわからないけれど、やっぱり行こうって思ったっていう。そんな話。

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