『スパイの妻』感想 ネタバレあり

鑑賞券があったので何か見るか~ということで時間がちょうど合っていたからという理由で見た映画。

 

予想より良かった。

 

 

正義を取るか、幸せな暮らしを取るか

見過ごせない闇を見つけた時、どうするか。

夫の優作は国に立ち向かうことを決意。太平洋戦争前のこの時期、それは死と隣り合わせ。

 

妻の聡子の、「私達の暮らしは、幸せはどうなるの」というセリフ(うろ覚えですが)が、深く残っているんだよなぁ。

 

 

優作は会社をやっていて、綺麗な大きいお家もあって安泰。

きっとこのままいれば何不自由ない生活だったろうになと。

 

確かに、普通の正義感を持っていれば知らん顔できることじゃない。

けれど、自分や家族の身の安全を犠牲にしてまで立ち向かえる人がどれくらいいるのか。

 

自分の大志 VS 幸せな暮らし

ってなんなんだろうなと。

 

この、自国すらも下手すれば自身を危ぶむ存在って、現代で普通に生きているとなかなか感じないよなぁ。

 

国に守られのんびり平和に生きている私には、思いつかない、信念なのだろうなぁ。

太平洋戦争前の人々の暮らしが興味深い

そういえば、太平洋戦争真っただ中の作品はちょくちょく見たことがありますが、まだ戦争が起こる前の時代というのは初めて見たかもしれません。

 

道行き交う人が洋装の人が多くて、物も豊だったんだな~と。

一般人でも、こういう洋館に住んでいたんだな~とか。

 

年末に餅と砂糖を配るんだ! とか。

あの風呂敷みたいな包みと四角い包み、どっちが餅でどっちが砂糖なのかなとか。

 

貴金属や時計を道端でこんな風に買っていたんだ! とか。

 

興味深い。

妻が強いような弱いような

初め、聡子が金庫からノートを盗んだ時は国に密告して夫を止めるためかと思ったんだよね。

まさか、文雄もいなくなったしこれでもう頼るのは私しかいないでしょという形でけしかけてくるとは思わなかった。

聡子も、真実を見て知って、これはいかん、と動きだしたのか。

それとも、夫が私に隠れて何かするのが許せなかったのか。

 

2週間も離れ離れになるなんて嫌! と泣き出したり。

夫が好きってだけなのかなぁ。

 

 

「あなたの目になったような気がして嬉しかったの」とはしゃぐ聡子を見て、

あ~これは置いてかれるな……と思っていたら、やっぱり置いていかれてた。笑

あの、手紙で密告があったというのも、フィルムをすり替えていたのも優作の仕業ですよね?

 

妻を守るために優しい嘘をついたのか、「こんなの連れていけない」と置いていったのか。

どっちなのかな~なんて考えてしまうのでした。

コメント

タイトルとURLをコピーしました